「自分って、どんな人間なんだろう」
そんな風に思いながら、ふと占いに手を伸ばしたことがある方もいるかもしれません。
星占いや血液型占いとはまた違った角度から“自分”を知ることができるのが、紫微斗数という占術です。
私自身、「これが本当の自分かも」と感じられたのは、この紫微斗数と出会ってからでした。
紫微斗数どんな占い?
あまり聞きなれない名前かもしれませんが、紫微斗数は東洋占星術のひとつで、生年月日と生まれた時間をもとに命盤(めいばん)という個人の運命図を作成して読み解いていく方法です。
ぱっと見たときは「なんだこの表…?」と戸惑った記憶があります。
実際、最初は用語も多くて難解に感じるかもしれません。
でも、実はこの命盤には自分の性格、考え方、得意なこと、つまずきやすいポイントまで、びっしりと詰まっているんですよね。
命盤の中でも“自分らしさ”を見るなら命宮から
「じゃあ、自分らしさってどこを見ればいいの?」
そう思ったときに最初に注目してほしいのが、“命宮(めいきゅう)”という場所です。
命宮は12の宮の中でも、まさに「その人自身」を表すとされていて、性格やものの捉え方、人生の根本的なスタンスなどが現れやすいポイント。
ここにどんな星が入っているかをチェックすることで、他の誰かじゃなく“あなた自身の輪郭”が少しずつ見えてくるんです。
命宮に入る主星がヒントをくれる
命宮には、いわゆる“主星”と呼ばれる14個の主要な星のうち、1〜2個が入ります。
その星の名前や意味が、自分らしさのヒントになります。
たとえば、命宮に「紫微星」が入っていれば、リーダー気質で品格を大切にするタイプかもしれません。
だけど、そう聞いて「いやいや、全然そんなタイプじゃないし」と思う方もいるでしょう。
でも、そこがまた面白いところで――星が持つ意味って、ストレートに表れる人もいれば、反動として出る人もいるんです。
私の場合は「天機星」が命宮に入っていたんですが、まさに考えすぎる癖があるタイプ。
気にしすぎて身動きが取れなくなることがあったんですけど、星の意味を知ったことで「あ、これでいいんだ」と少し心が軽くなりました。
紫微斗数で最初に見るべき星を解説
紫微斗数の命盤は、生まれた瞬間の天体の配置を基にして作られます。
命盤には、12宮(きゅう)、14星(しん)、そしてそれらを繋ぐ関係があります。
この複雑なシステムを理解するために、最初に見るべき星を知っておくことが大切です。
命盤に出てくる星の数が多いので、最初はどこに注目していいのか分からなくなりますが、最初に見るべき星を見ていくことで、どこに自分の本質が隠れているのか、どうすれば自分を理解しやすくなるのかが分かるはずです。
注目すべき星—命宮の紫微星
命宮(めいきゅう)に入っている「紫微星(しびせい)」は、最も注目すべき星の一つです。
命宮は自分自身を示す宮で、どんな人間であるか、どう生きるべきかを表す場所です。
そして、その命宮に位置する「紫微星」は、まさに「その人の本質」や「リーダーシップの性質」を示していると言われています。
紫微星が命宮に入る人は、他人を引っ張っていく力を持っていたり、人々から尊敬される存在になることが多いです。
自分のリーダーシップを大事にして生きることが、運命の大きなポイントとなるでしょう。
とはいえ、紫微星が命宮にあるからといって、必ずしもリーダータイプの人になるわけではありません。
紫微星の影響をどう生かすかは、その人自身の人生経験により変わってきます。
天機星—柔軟さと調整力を持つ星
もう一つ注目したいのは「天機星(てんきせい)」です。
天機星は非常に知識が豊かで、柔軟に考えることができる星です。
この星が命宮に入っていると、物事をよく考え、調整能力が高く、問題解決に長けているタイプです。
天機星の持ち主は、常に状況に応じて自分を変えることができるので、多くの環境に適応する力を持っています。
しかし、反面、考えすぎてしまうことがあるため、時には決断力に欠けることも。
私は個人的に、天機星を持つ人の柔軟性や調整力に魅力を感じます。
問題が起こったときに、ただ解決するのではなく、状況をしっかりと把握して柔軟に対応する力を持っているからこそ、人々から信頼されるのでしょう。
太陽星と太陰星—内と外のバランス
太陽星(たいようせい)と太陰星(たいんせい)は、紫微斗数の中でもとても重要な星で、それぞれ内面と外面を象徴しています。
太陽星は外向的で、積極的に行動する力を表します。
周囲を引きつけ、元気に明るく振る舞うことができるタイプ。
逆に、太陰星は内向的で、落ち着きと静けさを持っています。感受性が豊かで、物事を深く考えるタイプです。
この二つの星が命宮にどのように影響を与えるかによって、その人のエネルギーの使い方が決まります。
太陽星と太陰星がバランスよく配置されていると、外向的でありながらも内面の豊かさを保ち続けられるという点で、すごく理想的だなと思います。
紫微斗数の星の意味
紫微斗数の面白いところは、単なる当たり外れじゃないところにあると思っています。
星の意味を読んでみて、「なんかピンとこないな」と感じるときもあるんですよ。
でも、そのときに「当たってない」って切り捨てるんじゃなくて、「これは自分の中にこういう一面が眠ってるのかも」って、ちょっと柔らかい目線で見てみると、じわじわと気づきがやってきたりします。
あとは、その星がどういう位置にあって、他の星とどう関係してるかでも読み方が変わってくるので、一概には言いきれないところもあるんです。
でも最初の入口としては、命宮の主星に意識を向けてみるのが一番シンプルでわかりやすい気がします。
自分を好きになれないときのヒントにも
私自身、ずっと「自分って何がしたいんだろう」「なんでこんなに人と違うことに悩んでしまうんだろう」っていう気持ちを抱えてきました。
表向きはちゃんとしてる風でも、内側ではぐるぐると考え込んでばかりで、すごく生きづらさを感じていたんです。
そんな時に紫微斗数を知って、自分の命宮を見たとき、「あ、これで良かったんだ」と思えた瞬間がありました。
星が示していたのは、まさに“考えすぎるけど、優しくて誠実なところ”で、無理にポジティブに振る舞わなくていいんだって、初めて自分に許可が出せたような感覚でした。
だからもし今、「自分が分からない」「自分を好きになれない」と感じているなら、一度命宮の星をのぞいてみてほしいんです。
命宮の星を知るだけで、少しラクになれるかもしれない
星の意味は、完璧に覚えなくても大丈夫です。
少しずつ読んでいくうちに、自分の中の“あれ?”っていう違和感が、だんだんと輪郭を持っていく感覚があります。
私は最初、命盤を開いてもチンプンカンプンで、「なんか漢字ばっかり…」とめげかけたんですが、命宮だけに絞って見てみると、意外とすんなり入ってきたんですよね。
むしろ、それだけでもかなり納得感がありました。
複雑な読み方はあとからでOKです。
まずは自分を知るヒントとして、命宮とそこにいる星の意味を、じっくり読んでみてください。
紫微斗数は、自分を許すきっかけにもなる
私にとって紫微斗数は、自分を変えるためのものというより、“そのままで大丈夫”って伝えてくれる存在でした。
誰かと比べてダメだと感じたり、自分の個性に振り回されて疲れてしまったり、そういう時こそ一度立ち止まって、自分の命宮にそっと目を向けてみてほしいんです。
星が語るのは、未来だけじゃありません。
今の自分がどこにいて、どう在ろうとしているか。
そんなことまで、ちゃんと示してくれているんですよね。
だからこそ、紫微斗数は占いというより、自分と向き合うひとつの方法なんだと、私は思っています。
まとめ
命宮の星は、誰かの正解じゃなく、自分自身の輪郭をそっと照らしてくれる存在です。
今すぐ全部を理解できなくても、まずはひとつの星に目を向けてみる。
それだけでも、きっと世界の見え方が少しだけ変わるんじゃないかなと感じています。
「私らしさって、何なんだろう?」と迷ったとき、紫微斗数が小さな道しるべになれば嬉しいです。
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